診療科・部門Medical subjects

婦人科

スタッフ紹介

佐藤 美帆

医長

  • 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
  • 日本産婦人科学会
  • 日本産科婦人科内視鏡学会
  • 日本婦人科腫瘍学会

診療内容

2024年6月から常勤医が1名となり手術を一時中断しております。
手術が必要な患者様は他病院にご紹介させていただきます。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

ウロギネ外来について

以下の症状に当てはまる方はウロギネ外来をご利用ください

  • お下に何か触れる感じや子宮の下がり具合に気になることがある方
  • 尿漏れがある方
  • 尿の出が悪いと感じる方
  • 腟に違和感がある方

ウロギネとは?

ウロギネコロジー(Urogynecology)は、婦人科(Gynecology)と泌尿器科(Urology)を組み合わせた領域です。
ウロギネの症状としては、骨盤臓器脱(子宮脱や膀胱瘤、直腸瘤など)や排尿障害(尿失禁や頻尿)、GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)があります。

骨盤臓器脱

妊娠・分娩や加齢により、骨盤底筋群の脆弱化が起こり、腟から子宮や膀胱、直腸などが脱出するものが骨盤臓器脱です。
症状としては違和感、排尿や排便機能の低下、性機能の低下などがあり、女性のQOL(生活の質)を低下させます。

排尿障害

頻尿や尿失禁、尿勢低下などがあります。女性は若年から高齢者まで症状を生じやすいですが、恥ずかしさから受診をしない方が多いとされています。

GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)

閉経に伴う女性ホルモンの低下により、陰部の不快感やかゆみ、性交痛を生じます。かつては老人性腟炎と呼ばれていました。

治療について

骨盤臓器脱

手術以外の治療としては、骨盤底筋トレーニングやリングペッサリーがあります。

骨盤底筋トレーニング(PFMT:Pelvic Floor Muscle Training)

初期の症状に対しては骨盤底筋トレーニングが効果的です。当院では理学療法士による骨盤底筋トレーニング教室の開催を予定しており、骨盤底筋の動きを知覚することが難しい骨盤臓器脱の方々に適切な指導を行う予定です。

リングペッサリー

腟内にリングを挿入することで下垂した臓器を支えます。欧米では自己着脱法が主流ですが、日本では受診による交換が行われています。
自己着脱法のメリットはペッサリーを毎日外すことで帯下の違和感や出血を軽減し、受診の頻度を減らすことができます。
また、看護師によるペッサリー外来での自己着脱指導も予定しており、交換や相談にも対応しています。

手術療法

メッシュを用いない方法と用いる方法、腹腔鏡や腟から行う方法があります。
現在、当院ではメッシュの手術は対応していませんが、将来的に導入を検討しています。
また、腟からの腹腔鏡手術であるvNOTES(transvaginal Natural Orifice Transluminal Endoscopic Surgery)の導入も検討しています。
この手術法ではお腹に傷が残らず、回復期間が短い特徴があります。

排尿障害

初期の症状には減量や骨盤底筋トレーニングが有効です。
膀胱訓練や薬物治療も効果的な場合があります。
骨盤臓器脱による症状や難治性の場合は専門の泌尿器科を紹介することもあります。

GSM(閉経関連尿路生殖器症候群)

症状を引き起こす他の疾患がないかを確認し、必要に応じて腟錠や内服、塗り薬などで女性ホルモンの追加治療を行います。

  • 骨盤底筋教室は受診中の方から少人数で徐々に始めていく予定です。
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